社会不適合はライフハッカー

発達障害で社会不適合な自分の考えやライフハックなどをまとめます。

ワーキングメモリとは?弱い場合の困りごとや対処方法について


「一度に複数のことを覚えるのが苦手」

「忘れ物・なくしものが多い」

「読み書きや計算がうまくいかない」

そんな悩みに覚える方はもしかしたらワーキングメモリーの働きが弱いからかもしれません。

今回はそんな「ワーキングメモリー」についてまとめてみました。

 

 

 

ワーキングメモリとは

ワーキングメモリとは『作業記憶』と訳されることもあり、外部から取り入れた情報を一時的に頭の中に保存し既知の情報を思い起こしたり必要のない情報を整理する機能です。

ゲームで例えるとプレイデータのセーブや過去のデータをロードしたり、不要なセーブデータを削除したりするイメージです。

私たちはこのワーキングメモリの働きによって、場面に応じた適切な判断を下して生活することができています。

 

実際の場でどのように使われるのかを仕事に置いて説明すると「上司から来週の月曜の予定を開けてほしい」と頼まれた場合、内容を『記憶』し脳内で言葉の意味とスケジュールを『理解/整理』、「上司から」という情報を削除し「予定を開ける』という情報だけを保持するという作業を無意識化で行ってくれます。

 

もちろんこういったワーキングメモリの機能は仕事だけでなく日常生活など様々な場面で機能しています。

 

 

ワーキングメモリには個人差がある

ワーキングメモリの機能には個人差がありよく例えとして使われるのが『ワーキングメモリ=作業机』です。

この作業机が大きければ大きいほど「一時的に保持できる情報量が多くなり同時に処理できる事」も多くなります。

 

逆に狭ければ「一度に覚えて置ける情報が少なく同時に作業ができない」という状態になります。

 

 

ワーキングメモリが低い人の悩み

ワーキングメモリは日常での会話や買い物での会計時など様々な場面で機能しています。

もちろん日常だけでなく仕事でも必須の能力であるためワーキングメモリが低いと以下のような問題がでてきます。

 

マルチタスクが苦手

脳内で同時に処理できる量が少ない少ないため同時並行でやらなければいけない作業は苦手な傾向にあります。

・電話対応をしながらメモが取れない

・会議についていくのが精いっぱいで自分の考えを持つことができない

 

 

物や時間の管理が苦手

情報を一時保存できる領域がせまいため複数の情報を保持できず古い情報からどんどん抜け落ちてしまいます。そのため普段と違う場所に物などを置いた際に置き忘れてしまうことなどが発生します。

・大事な用事があっても他に用事があるといつのまにか忘れてしまう

・印鑑を使った後に普段と違う場所に置いてしまい後でどこに置いたのかわからなくなる

 

フレキシブルに対応ができない

脳の回転が遅いため突発的に発生した事柄にすぐに対応できない傾向にあります。

・予想していなかった質問が来ると回答できない

・会話内容が急に変わると会話についていけなくなる

 

 

情報の処理が苦手/記憶力が悪い

説明書や仕様書といった長文で構成されるものの場合、読んでいる途中で前半部分を忘れてしまったりするせいで意味を読み違えることが多々あります。

・テストの文章問題を最後まで読み終わるころには何が言いたかったのか理解できなくなっている。

・考えたことを文字に書き起こそうとしても途中で考えを忘れてしまう

 

切り替えができない

ワーキングメモリは不要な情報を切り捨て新しい情報を記憶するようにしてくれる機能もありますが、ワーキングメモリが小さい場合いつまでも不要な情報が残ってしまうことがあります。

・出勤中に電車で読んだ本やゲームの内容が頭から離れず仕事に集中できない

・1時間前の会議の内容が

 

 

 

 

ワーキングメモリが小さい人の対処法

メモを取る/録音する

少しでも覚えておかなければいけないことがあるなら即座にメモを取るようにしましょう。

この時、その場その場でテキトウな紙にメモしていると「どこに何を書いたのか覚えていない」という状態になってしまうので決まったメモ帳やスマホにメモをするようにしましょう。

 

ワーキングメモリが極度に小さい方の場合、メモしてるそばから内容を忘れてしまうということもあり得るのでその場合はスマホの録音機能を使っていつでも聞きなおせるようにすると良いと思います。

 

リマインダー機能を使う

切り替えが苦手な人や複数のことを同時に処理ができない場合は、リマインダーを設定して1つのことに集中できる時間を作りましょう。目的が決まっていれば余計なことを考えなくてすむので作業がスムーズに進むはずです。

 

A4用紙にやりたいことをかき集めておく

アナログの紙に思いついたことややらなければいけないことを箇条書きでメモしておきましょう。

この時メモには詳細に書く必要はなく見たら思い出せる程度の書き方で十分です。

作業が終わったものから消していけば常にやるべきことが視覚的に分かりやすくなるので便利です。

 

雑音を遮断する

耳栓やノイズキャンセリングなどを使い外部から入ってくる情報を極力カットして作業に集中しやすい環境を作りましょう。

 

 

 

まとめ

ワーキングメモリについてとワーキングメモリが小さい方が抱える悩みについてまとめました。

現状ワーキングメモリを鍛えたり改善する方法は無いといわれています。

最低限工夫できることは自力で行い周囲からのサポートを望むしかない状態です。

いつか原因が解明され苦しむことがなくなることを望むばかりです。